リクルート用語という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
何となくこの言葉のニュアンスから何を指すかというのは勘の良い方ならおわかりでしょうし、「もちろん知っているよ!」という方も多いでしょう。
目次
リクルート用語って何?
リクルート用語という言葉をご存知でない方のために、リクルート用語とは何かということを説明していきましょう。
リクルート用語とは、新橋駅を中心にたくさんのビルを抱える大手企業、リクルートの社内で使用される社内用語のことを指します。
なぜそんな社内用語が話題になっているのかというと、リクルートで働く人から聞いたら「は?何それ」というような特徴的なワードが多いことにあります。
社内の人でも時に意味不明と思うような言葉がありますので、それについて次項以降では見ていきましょう。
社外の人は絶対わからない?!リクルート用語一覧!
では、一体どんなリクルート用語があるのか、その一部をご紹介していきたいと思いますが、答えを見る前にどんな意味を持つ言葉かということを想像してみてくださいね。
レボ
この言葉だけを聞くと、「レボリューション」、改革?なんて思いますよね。
それで間違っていないのですが、それがどのような意味をリクルートでもつのかピンとこないでしょう。
これは、上司との振り返りや今後の行動を共有したりする時間のことを指します。
この時間から自身で変革を起こすという意味合いを持っています。
まさにレボリューションということですね。
アスピ
アスピレーションを略したものがこのアスピですが、呼吸の意味ではなく、向上心を意味します。
例えば、「アスピ目標」といわれれば、「新規〇件開拓します」などで、会社を動かしている部署でもある営業の会議でよく飛び交うようです。
ただし、あまりにもアスピ目標が現実味の無い数字などだった場合は、上司などから問い詰められることもあるので、このアスピ目標は要注意でもあります。
フィジビリ
フィジビリティスタディを略したもので、実験・お試しを意味します。
「フィジビリでやってみな」といわれた場合、「試しにやってみたら?」というような意味です。
こちらもアスピやレボと同じく英語の略語なので、元の英単語を聞けば何を意味するのか分かるような気がしますが、そんな簡単に解ける用語ではないことがわかりますよね。
Aヨミ、Bヨミ、Cヨミ
リクルートの営業ツールにヨミ表というものがあり、これは目標達成できるかを管理するシートだと思ってください。
Aヨミはほぼ確実に受注できることを指し、受注可能性が低ければ、C寄りということになります。
着地
上記のヨミ表内で使われるリクルート用語で、確実に達成する売上金のことを指します。
「今月の着地は〇万円です」というような感じで用いられます。
ビル倒し
営業会社ともいえるリクルートらしい言葉ではあるのですが、ビル倒しとは、ビルの上から下の階まで徹底的に営業することを意味します。
昔はよく使われていた言葉だったようですが、今は昔のように靴の底をすり減らすまで営業するというようなガツガツした営業はしていないので、使われる頻度も減っているようです。
SNHR
これはまるでDAI語のようなのですが、「先輩内定者引っ張りルート」の日本語の頭文字をローマ字化したものです。
これはさすがに社外の人が理解するのは難しいですよね。
内定者から優秀な後輩を紹介してもらって採用するルートのことを指します。
ZD
こちらも英語を略したものではなく、まさにDAI語で、「全然だめ」の略語です。
こういったものが出ると、リクルート用語はこれからも果てしなく誕生していきそうですよね。
営業などで効果が出なかった時に「ZD」などと言います。
オブリ
これはオブリゲーションの略で、義務や必達次項のことを意味します。
つまり、必ずやらなければならないことです。
この辺だったら英語がわかる方であれば何となくわかるかなという感じもしますよね。
ジャストアイディア
わかりそうでわかりにくい用語ですが、「思いつき」のことを指す用語です。
「これ、ジャストアイディアなんですけどね」なんていう会話が出てきたら、「ただの思い付きなんですよね」というような感じです。
かっこよく言っていますが、中身は大したことを言っていないですよね。
テルクリ
これはテレフォンクリーニングの略です。
営業で新規開拓をする際に、リスト化された企業へ電話でアポイントを取ることです。
「今日は何件テルクリした?」というような感じで使われますが、使用される頻度はそう高くないようです。
ブレストベース
ブレインストーミングを略したもので、みんなで発想し合ってアイディアを出そうというようなアツい言葉です。
メンバーそれぞれが自由にアイディアを出して、みんなのアイディアから新しいアイディアを生み出していこうという意味を持ちます。
バジェット
これはもしかしたらリクルートだけでなく外資系なんかでは頻繁に飛び交う言葉ではないでしょうか。
バジェットは英語の意味通り、「予算」を意味するものです。
「今月のバジェットは?」なんていう感じで使われます。
エビデンス
こちらも英語の意味そのままで「証拠」を意味します。
「それエビデンスあるの?」という感じで使われますが、これなら一般の会話でも使っている方はいるので、自然と出てきそうですよね。
アジェンダ
アジェンダとは、通常は手帳を意味する単語ですが、リクルート用語では議題のことを指します。
「今日の会議のアジェンダは…」というような感じで使われます。
フィックス
こちらも英語の意味そのままです。
英語では固定というような意味合いを持ち、リクルート用語では確定や決定を意味します。
「出張はフィックスした?」というような感じで使ってくださいね。
これならリクルート用語といわず、様々な企業でも使いますし、日常生活でも浸かっている方はたくさんいますよね。
かまぼこ
これはわからないでしょう。
窓際にあるデスクのことをかまぼこと言います(おそらくデスクがグループ用のデスクで、半月型(かまぼこ型)だったのでしょう)。
新入社員は研修期間中、そこでテレアポなどをやらされるようです。
ボール
誰が(どちらが)アクションを起こすのかを確認するための用語です。
例えば、何か仕事でトラブルがあった際に「これは今誰ボールなの?」なんて聞かれますが、「誰が連絡しなきゃいけないの?」というような意味合いになります。
NR
こちらはDAI語に近いのですが、英語の略語で、No Returnを略したものです。
つまり、営業先に行ってそこから自宅へ直帰する(会社へNo Returnの意味)ということです。
ATI
またもやDAI語風のワードが出てきました。
ATIは「圧倒的当事者意識」を意味する用語です。
あなたに上司が何をしたいのか聞かれた場合、曖昧な返事をすると、「お前の提案には意志がない!当事者になれ!」なんて言われるようです。
棚卸し
一般的に行われている棚卸しから来ている言葉です。
「大量の仕事やタスクを1度整理して、新しい気持ちでやり直そう」という意味を持ちます。
「仕事量が増えてきたから棚卸しをしよう」というような感じでよく使われています。
パートナーさんやブレーンさん
仕事の発注先のことを指す用語で、下請けや外注などという表現はリクルートでもそのグループでもしません。
発注先は下の存在ではなく、あくまでも自分たちと同じステップの上で仕事をしているという平等の考えをベースにしています。
A職もしくはNA
リクルートではアルバイトの方もたくさんいるので、その人たちのことをA職などと呼んだりします。
また、内定者アルバイトのことをNAと略して呼ぶのですが、これはNaiteisha Arubaitoの略です。
JJ
これはピンと来る方もいるでしょう。
JJとは住宅情報を「DAI語読み」したもので、雑誌ではありませんのでご注意ください。
XY
これは何だかわかりますか。
これは、リクルートから発行されている長年人気を誇るウェディング雑誌、「ゼクシィ」のことなのです。
男女の染色体から来ている用語で、ゼクシィの昔の呼び名もこの名前で呼ばれていたのですが、今では全くそんな時代があったなんて想像もできませんよね。
なぜリクルート用語が使われるの?
そもそもリクルートでは社外で通用しないようなこれらの言葉をあえて使っているのはどうしてなのでしょうか。
この理由には3つの背景があるので、それを見ていきましょう。
常に自分の意見を持っているから
常にあなた自身がそのことに対して「意見を持っている」という姿勢をアピールするためというのが理由にあり、且つあらゆることに対して考え方や発想を簡単な表現でスムーズに伝えられるという機能も持っています。
いつも顧客のメリットを考えているから
リクルートで行われる業務内容が、それぞれの顧客に何らかのメリットをもたらす意味合いを含めた表現だとされています。
顧客ニーズを考えた上でできた用語であるということです。
納得できないことは受け入れないから
リクルート用語は、企業において不要な表現は受け入れない(リクルートでいうならば顧客のデメリットなるような表現)傾向が強いです。
つまり、納得できる言語の実が使用され、今もリクルート用語として残っています。
リクルートグループで働くなら覚えておきたいリクルート用語
リクルートの社内では、このような言葉が頻繁に飛び交っているようです。
リクルートでこれから働くという方、もしくはリクルートと仕事をしているという方も少なくないはずですから、そういった方は、このリクルート用語を覚えてくと、スムーズに仕事がしやすくなりますよ。
早速、ここでご紹介したリクルート用語を覚えてリクルートに関する知識を養ってみてくださいね。