労働をしている以上、高い目標を持っているほうがモチベーションの維持にも繋がります。
もっと収入を増やしたい、高い地位に就きたい、技術を磨きたい、一般的にはそうしたキャリアアップを目的に、上を目指して仕事をしているかたがほとんどです。
しかし、転職もそのための手段と考えられている一方で、あえてキャリアダウンをしてこれまでの生活を一新したいと考えている女性も少なくありません。
どういったメリット、デメリットがあるのかを把握して、これから先のキャリアプランを慎重に検討していきましょう。
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目次
【女性向け】転職でキャリアダウンするメリットとは?
転職先は現職よりも好条件であることが前提と考えられていますが、決してそれが正しいというわけではありません。
役職が下がったり、大企業から中小企業に移っても、現職より状況が好転すると考えるかたもいます。
近年、終身雇用制度も崩壊をしてきており、特に人生の起点となるイベントが多い女性の中で仕事に対する価値観が多様化してきました。
キャリアダウンをすることによって得られるものも多々あります。
仕事に対する精神的な負担が大幅に減る
上の地位を獲得するため、収入を増やすためには仕事で実績を積み上げていかなければならない、周囲の人達からの評価を得なければならない、そう考えることで努力をすることはやりがいにも繋がりますが、反面、大きなプレッシャーとなってストレスになりかねません。
役職が上がれば責任も増していきますし、ますます負担が増加していきます。
まして、女性であることがハンデになりがちな社会ですし、心身に異常をきたしてしまうかたも決して少なくありません。
転職を機会にキャリアダウンを図ることにより、こうしたストレスから解放される確率が高くなります。
キャリアアップに比例して長くなりがちな労働時間も短くなりますし、仕事が楽になれば精神的な余裕が出てくるでしょう。
また、頑張らなければ、成果を出さなければと自身に課してきたノルマから解き放たれることで、十分な睡眠時間を確保できるようになった、食事の時間をゆっくり取れるようになった、体力を回復するためだけに使っていた休日に好きなことができるようになるなど、仕事がただ辛いものではなくなるというのは大きな利点です。
仕事に楽しみを見つけられやりがいが増す
上を目指すことも仕事のやりがいではありますが、与えられた仕事を最高の状態に仕上げようとすることによって、意欲を増すことも可能です。
キャリアダウンによってゆとりができることであれこれと目が向けられるようにもなりますし、いろいろなことに挑戦をしようという気持ちが出てきます。
キャリアアップの道から脱落をしたくないあまりに、意に沿わない仕事を続けているというかたも少なくない中、そうしたプレッシャーから解放されてやりたいと思っている仕事を選ぶことができたら、苦労ばかりだった仕事にも充実感を覚えやすくなるのです。
出世を考えなくてもいい、無理に責任のある仕事をしなくてもいい、同僚との競争に疲弊しなくていい、キャリアダウンによって仕事との向き合いかたを改めることができ、疲れるばかりだった労働に対して前向きになることができます。
仕事と家庭の両立を考えられるようになる
家庭のために自身のキャリアを犠牲にすると捉えるとマイナスになりますが、結婚をしても仕事を続けたいと考えている女性にとってはキャリアダウンは悪いことではありません。
仕事を頑張れば頑張るほど職場にいる時間が長くなり、家でできることが少なくなる点は否めませんし、共働きの家庭でも女性側の負担がどうしても増えてしまいがちです。
結婚をしたい、子どもも欲しい、けれども仕事は辞めたくないと考えているのであれば、キャリアダウンによって労働の割合を減らすことは前向きな選択肢の1つになります。
家庭でできることが増えますし、仕事も続けられる、理解のある職場を見つけられれば休みも取りやすくなりますので、あえて軽いポストへの異動や正社員から契約社員等に切り替えるかたも多いのです。
【女性向け】転職でキャリアダウンする際の注意点
キャリアダウンによって今までの生きかたを見つめ直し、ゆとりのあるライフスタイルにすることが可能になります。
一方で、決していいことばかりではなく、ライフワークバランスを整えることを重視した転職を行った結果、失うものも少なからずあるという点を頭に入れておかなければなりません。
自身の仕事観を優先することで今後どうなるかを理解した上で、キャリアプランをきちんと立てていくようにしましょう。
一度キャリアダウンすると元に戻るのが困難
これまで仕事で積み上げてきたものの多くを手放すことによって果たされるキャリアダウンは、再び同じものを取り戻そうとするとかなりの労力を費やすことになり、元の状態にすることは非常に困難です。
以前よりも仕事が楽になるでしょうし、仕事以外にできることも増えるでしょう。
しかし、その気楽さ身軽さを知ってしまうと、転職をする前の状況になることには及び腰になりますし、考え直して再び転職をしてキャリアアップを目指そうとしても、スタート地点が大幅に後退してしまうので、より一層の努力が必要になります。
転職をする前に、本当にこの将来設計で後悔をしないのか、取り返すことが困難なものを失ってしまってもやっていくことができるのかをよく検討しなければいけません。
もちろん、軌道修正も不可能ではありませんが、新しい人生を進む上で失われるものをしっかり見極めましょう。
キャリアダウンの理由を聞かれやすい
これまで責任のある役職に就いていた、大手企業に勤めていた、年収が高かったかたが転職をしてキャリアダウンをしようとすると、多くの場合転職希望先の面接でその理由を追及されます。
企業にとっては優柔な人材が来るのは望ましいことですが、何か大きな理由があるのではないか、不祥事を起こしてしまったのではないかなど、マイナスの印象を抱かれることも少なくありません。
また、将来結婚をして家庭を優先するためにキャリアダウンを選択する女性も多いため、採用をしてもすぐに辞めてしまうのではないか警戒されることもあります。
転職の理由は個々でそれぞれですが、前向きなものではなく楽をしたい、妥協していると捉えられやすいのは大きなデメリットの1つです。
これまで培ってきた経験や技術などをアピールして、役に立つ人材であることを示していきましょう。
多くの場合年収が減少してしまう
必ずしも当てはまるものではありませんが、多くの場合はキャリアダウンにより役職も低くなり、労働時間が減ることに比例して収入も少なくなります。
これまで通りの年収を維持したまま転職先を探すのは非常に難しいので、いくら待遇や条件がよく魅力的な職場が見つかっても、今まで通りの生活水準を維持するのは難しくなるという点は否めません。
生活を支えている家族がいる場合には、理解を得てから転職をする必要がありますし、そうではない場合でも将来のためにどのくらい貯蓄をしていけるのかなど、お金のことをよく考えておかなければ安易にキャリアダウンはできないでしょう。
ただ、近年では副業をしているというかたも多く見られますし、キャリアダウンによって余裕ができた時間を利用し、別の収入減を確保するということも可能です。
転職後の暮らしがどうなるか、減った分の年収の補填ができるかどうかの検討は必須になります。
仕事が楽になっても生活が苦しくなっては意味がありません。