今の世の中では転職は当たり前、とみなされるようになりました。
今よりも条件がよく、自分の持っている才能を生かしてくれる会社があれば、転職して当然のことです。
しかし、こういった時に問題になるのが、転職のための準備のあれこれです。
これが面倒で転職諦めたという人も、いないではありません。
特に健康保険証の切り替えについては、経験がなければどうしていいのかもわかりませんね。
辞める会社にあれこれ聞くのもためらわれてしまいます。
また転職までにブランクがあった場合、健康保険はどうしたらいいのでしょうか。


目次
転職時の健康保険証の切り替え方法について
まずは転職時に健康保険をどうやって切り替えるのか、その方法について見ていきましょう。
もちろん最初にやることは、その会社の健康保険の返還です。
これをしっかりと記憶しておかないと、後日の面倒に繋がります。


まずは健康保険証の返還から開始
すぐに次の会社に就業する場合も、そうでなくてしばらく休養を取ろうと思っている場合も、まずやらなくてはいけないのが健康保険証の返還です。
この保険証は、会社を辞めた次の日から使えなくなります。
転職前に忘れずに返還することが大事です。
最悪でも、最後の挨拶回りの時でも返還したいものですね。
もし返し忘れた場合、そして会社側からも請求がなくて結果持ち帰ってしまった場合も、捨てたりしないでください。
できるだけ速やかに、郵便など利用して返還したいものです。
この時に内容証明の郵便や、宅配便を使用すれば、何かあった時にも安心ですね。
この健康保険証、返し忘れた挙げ句にもし間違って使ってしまったりすると、後日大変に面倒な手続きをしなくてはならなくなります。
間違っての使用などないように、しっかりと返還しておいてください。
すでに退職した会社の保険証なんて、どうせ使えないしと甘く見たりしないように気をつけてくださいね。
もちろん家族のいる人は家族全員の保険証を返還します。
返還するのにトラブルがあった場合は
例えば保険証を無くしてしまった場合だってあります。
病気などに普段縁のない人の場合保険証をどこに入れたかも、ど忘れしてしまうこともあるのです。
普段から何かしらの病気とか、検診を数ヶ月に1度自分の義務で行っている人などの場合、健康保険証とは顔なじみです。
財布に入れてあったり、カード入れに入っていたりしますから、退職で返還する場合にもすぐに取り出すことが出来ます。
またどこだと慌てることもありません。
しかし病気知らずで過ごしている人の場合、もしこれが国保だったら年に1度の検診でも使用しますから、手元においてあるのは必須です。
会社勤めの場合、集団検診などありますから、あまりそのあたりも意識しない人もいるのです。
加えて集団検診も、特に受けないという人も結構いますね。
そうなってくると、保険証って普段から使うものだっけ、まあいいかしまっておこうと言った感じにしまい込んで、そのまま忘れてしまうということもあります。
退職間際になってこれが発覚すると、パニックを起こして見つかるものも見つからなくなったりします。
普段から置き場所入れ場所把握しておきたいですね。
でもどうしても見つからないと言った場合、これはもう会社に報告して指示を待つしかありません。
外で落とした可能性がある場合、警察に届けることも指示されることがあります。
身分証としても使用できるのが保険証です。
気をつけて保管して、退職などの時に慌てないようにしたいものです。
新しい会社から保険証をもらう
さて無事に退職して新しい会社に移ったら、こちらで新しい保険証を発行してもらうことになります。
当人だけなら問題なく手続きが行なえますが、扶養家族がいる人の場合家族全員のマイナンバーの届け出が必要になります。
全員分のマイナンバーの用意をしておきましょう。
また扶養家族との関係について必要になるのが、世帯の住民票や収入証明です。これらを提出する必要があります。
なんだか面倒くさそうだな、と思えるかもしれませんがこれ新しい会社の担当者に聞いて、必要書類を集めればいいだけです。
これを入社前に聞いて用意しておくと、その後の手続がスムースに行きます。
ただ新しい保険証ですが、担当者の手続きが終わった後会社に送付されるので、大体1週間はかかると見てください。
特に新卒入社時などは混み合うので、同時期になったら覚悟が必要です。
もしすぐに病院にかかる必要がという場合、これも担当者に相談してください。
転職までにブランクがある場合はどうすれば良い?
普通の場合、退職後日を置かずに次の仕事に移るケースが多いです。
しかし何かの事情によってとか、また少し休養をとってからにしたいのでわざと次の就業まで時間をあける、ということもありますね。
しかしそんな場合でも、病気になることだってあります。
保険証がないこのブランク時、何かあった場合に備えておきたいですね。


国民健康保険に切り替える
最もポピュラーな方法です。会社の保険が効かない間、国保をかけておけば何かあった時にも安心ですね。
がしかし保険料が発生するという、場合によっては次の会社や前の会社の残り期間とダブって、2重に支払うのではないかという心配ありますね。
もちろんこれ普通に何も考えずにやると、そういったケースもないとは言えません。
しかし月末に離職、次の月に次の会社へとなると、無料での給付も可能です。
というのは、例えば1月の31日に退職した場合、この会社の健康保険の失効は退職の次の日ですから、31日にはまだ有効です。
そして次の会社の就業が、2月15日だったとします。
空白期間は15日です。
ここでありがたいことに、国保も健康保険も同じなのですが、月末に被保険者でなければ保険料は徴収しない、という決まりがあります。
なので1月の分は元の会社の健康保険で支払いますが、2月の途中までの国保の保険料は発生しないということになるのです。
もちろん2月の保険料は、新しい会社で支払うことになりますので、2重支払いにはなりませんがちゃんとひと月分の支払いは発生します。
退職する日取りも、きちんとしておけばそれだけお金の面でも、健康のためにも安心できますね。
任意継続被保険者となる
前の会社の保険をそのまま利用できる制度です。
これを利用するにはもちろん条件があって、被保険者期間が2ヶ月以上であること、退職日の翌日から20日以内に手続きすることの2つです。
これを利用することによって、前の会社の保険が最長で2年間利用できます。
ただこの制度の場合、メリットとデメリットが次の仕事へのブランク期間や、扶養家族の人数などによって大きく異なってきます。
まず健康保険の場合、普通の会社に努めていれば保険料の半額は会社が負担してくれています。
これ実は、就職してそのまま会社勤めの人、忘れがちなんです。
その半額の会社の負担が、退社後はなくなるのですね。
ブランク期間が短い人の場合、上記のように月末退社翌月就業などの場合、これは高くつきます。
国保なら15日のブランク期間、徴収されません。
単に次の会社に2月の保険料を支払うだけです。
その保険料も、会社側半額負担です。
しかし次の就職がまだはっきりしなかったり、休養をとってまた仕事を探すなどの場合、この任意継続のほうが得になることもあります。
扶養者がいる場合も同じく、国保よりも安く済んでしまうことがあるのです。
調べるのと計算がちょっと面倒かもしれませんが、長期のブランク予定の人は把握しておくといいですね。
家族の扶養に入る
これはちょっと特異なケース、と見るべきかもしれませんがこの手も可能です。
家族で今まで被扶養者だった、もしくはすでに仕事をしていて会社の保険に入っている人の人の扶養者になる、という手ですね。
病気などで復職の予定が立たないとか、そんな場合には家族で仕事を持っている人の保険にとりあえず入りましょう。
当人的にはプライドの問題も出てきますが、安全には変えられません。
何かあった場合もしくは病気療養の場合、とりあえず被扶養者になって保険を確保するのが大事です。
この場合も国保への切り替えと同じ様に、前職の退職を証明する書類など必要になります。
状況から鑑みて次の就職までどうにも手がない場合、この家族の扶養に入るほうが結果、保険料も安くなります。
また新たに扶養者になった方の家族も、被扶養者が増えればその分税金の節約にもなりますので、一考してみてください。