「バリバリ仕事をこなしてお金や社会的地位を得たい!」
と考える人がいる一方、
「楽な仕事でそれなりにお給料がもらえれば十分」
「仕事はそこそこ、むしろプライベートを充実させたい」
と考える人もいます。
特に新卒の就職ではなく、ある程度キャリアを積んでからの転職ともなると、
「次はちょっと楽な仕事がいいな」
なんて思う方も多いかもしれませんね。

転職を考えているのであれば、是非参考にしてみてくださいね。
目次
楽な仕事ってなに?
一言で“楽な仕事”と言っても、“楽”というのは主観的なものですから、その感覚は人によって異なります。
しかし一般的に“楽な仕事”とは、
- 肉体的に楽
- 精神的に楽
肉体的に楽な仕事って?

デスクワーク
ずっと座っている仕事は立ち仕事や体を動かす作業よりも肉体的には楽と言えます。
デスクワークなら、前日ちょっと飲み過ぎて二日酔いでも、多少風邪気味でも頑張れますよね。
また、デスクワークは室内の仕事。


にとっては、デスクワークは決して楽な仕事とは言えず、むしろ厳しい仕事と言えるかもしれませんね。
危険な思いをしない
職種によっては、業務中にケガをする危険性をはらんでいたり、場合によっては命を落とすリスクがある仕事もあります。
「仕事中の事故により、命はなんとか助かったもののケガのために以前のように働けなくなってしまった」という人も少なくありません。
就業中のケガに対しての治療費は基本的に労災で賄われますが、やはりケガをしないのが一番ですよね
そういった点でもケガをしたり、事故に巻き込まれるリスクが少ない仕事は、楽な仕事と言ってもよいでしょう。
忙しくない
忙しすぎる仕事は身体に確実にダメージを与えます。ノルマや残業に追われて過労死、というニュースは働き方改革が進む現在でも全くなくなりません。
ということで、暇な仕事は肉体的に楽なのは間違いありません。
定期的に決まった休みがしっかりとれる職場もここに含まれるでしょう。

「時間が経つのが遅い」
「やりがいを感じなくなる」
という意見もありますから、あまりに暇すぎる仕事も考え物かもしれないわね。
精神的に楽な仕事って?
次に精神的に楽な仕事について考えてみましょう。
煩わしい人間関係がない
職場で一番の悩みのタネといえば
“人間関係”
という人も多いのではないでしょうか?
育った環境も価値観も違う人たちが集まって一緒に仕事をするわけですから、すれ違いや考え方の違いがあるのは当たり前とも言えるでしょう。


責任が少ない
責任はやりがいにも繋がりますが、自分にとって「重すぎる」と感じる責任は精神を蝕みます。
・ミスしても大した影響が出ない仕事
・ミスしても誰かがカバーしてくれるようになっている仕事
・そもそもミスというものがない仕事
こういった仕事であれば、責任を感じることなくノビノビと仕事ができそうです。
忙しくない
“肉体的に楽”でも取り上げた、忙しくない
忙しさは身体を蝕むものと思いがちですが、着実に精神的なダメージも与えます。
・やってもやっても仕事が全然減らない
・終わりが見えない
・毎日残業続き


ノルマがない
人間関係とならんでストレスの原因になる大きなもの、それはノルマの存在です。



マニュアル対応ができる
業務に関わるマニュアルがしっかりと定められており、毎回マニュアル対応できるような仕事も楽な仕事と言えるでしょう。
イレギュラーな出来事は場合によってストレスになりますが、そんな時でもマニュアルに沿って対応できれば余計なストレスを抱えなくても大丈夫。

好きな仕事・興味がある分野
自分が興味を持って取り組める分野であれば、楽しく仕事ができるでしょう。
「好きこそものの上手なれ」ということわざもあるように、好きなことであれば自分で創意工夫をしつつスイスイと進められそうです。


一人で進められる
仕事の進め方は多種多様、千差万別。
複数の人と仕事をすると、どうしてもやり方が合わないことも出てくることでしょう。
その点、自分一人で仕事のペースを決めることができるならば、他人に気を遣うことなく、自分の気が済むまでマイペースに進めることができます。
条件がいい仕事
肉体的にも精神的にも“楽”とまでは言えないものの、
仕事の割に給料が良い
という場合も楽な仕事に含まれるかもしれませんね。
きつい仕事であっても、それなりの報酬が貰えていれば頑張れるというものです。
このように、一言で“楽な仕事”と言っても、視点を変えればいろいろなものがあります。
またある人にとっては楽な仕事であっても、別の人にとっては楽でない、ということもあります。ですから
「楽な仕事に転職したい!」
と考えているのであれば、
「自分にとって楽な仕事って一体なんだろう?」
としっかりと考える必要があるでしょう。
楽な仕事とは?
ここまでは“楽な仕事とは”についてどのようなものかおおまかに見てきました。
次にどんな仕事が楽なのか、具体的な例を挙げつつ紹介していきましょう。
警備員
設備が異常なく動いているか、施設に不法に侵入している人がいないかをチェックし、警備する仕事です。
警備員の仕事の中には、イベントが開催される場合の混雑する駐車場で、
・車をスムーズに誘導する
・車上荒らしが起こらないように駐車場を見回る
という駐車場警備もあります。
日本の場合は非常に治安がよいため、犯罪者を捕まえるというよりトラブルの防止や犯罪発生の抑止力として雇っているケースがほとんどです。
そのためトラブルに巻き込まれることはまずありません。
☆楽ポイント
・人間関係の煩わしさがない
警備は基本的に一人でするものです。
仕事のやり方のバリエーションも少ない分野ですから、同僚と仕事のやり方をめぐってぶつかることも少ないでしょう。
ずっと現場にいれば煩わしい人間関係に悩まされることなくマイペースに作業ができます。
・作業が単純
やってくる来訪者の対応、防犯カメラのチェックなど、作業自体に複雑なものはありません。
当然ノルマはありませんし、忙しくて仕事が終わらないなんてこともありません。
★デメリット
・夜勤は辛い
警備員の仕事はそれほど高給ではないため、たくさん稼ごうと思うと夜勤をする必要があります。
基本的にほとんどやることはありませんが、夜の間ずっと気を張り詰めているのは精神的に疲れますし、なんといっても身体にこたえます。
昼夜逆転するリズムに慣れるのも大変でしょう。
・屋外で仕事をすることも
屋外の警備する仕事であれば、暑い夏も寒い冬もずっと外にいなければいけません。
毎年夏になると熱中症で体調を崩す人も少なくありませんが、暑い炎天下に警備服を着てずっと外に立っている仕事は決して楽とは言えないでしょう。
・リスクを伴う事もある
日本は治安がよいので犯罪に巻き込まれることはほとんどありませんが、警備する対象によっては犯罪者の標的になる可能性もあります。
マンションの管理人
マンションの共用部分の清掃や電球の交換、花壇の草むしりや、マンション敷地内で異常が起きてないかの見回りなどが主な作業です。
その他にもゴミの収集日に汚れたゴミ捨て場の掃除をすることもあります。
基本的にやることはそれほど多くなく、責任もありません。
☆楽ポイント
毎日の作業はそれほど多くないので、肉体的にも精神的にも楽な仕事です。
ノルマはなく一人でする仕事ばかりなので、マイペースにのんびり作業をすることができます。
丁寧に仕事をしていると住民に感謝されることも少なくありませんし、やりがいを感じることもできるでしょう。
★デメリット
マンションの管理人の仕事にデメリットはそれほどありませんが、強いてあげるのであれば次のようなデメリットが考えられるでしょう。
・時間を持て余す
仕事量が少ないので、時間を持て余す事も珍しくないようです。
空いた時間を上手に利用できる人やじっと何もせずに時間を消費することができる人が向いている仕事です。
・募集自体が少ない
マンション一棟につき管理人は一人いれば十分です。また一度マンションの管理人になった人はなかなか辞めませんから、それほど募集自体が多いわけではありません。

セルフのガソリンスタンド
一般的なガソリンスタンドの店員の仕事は、スタンドにやってきたお客さんの車にガソリンを入れたり、窓を拭いたりするサービス業です。
屋外の作業ですから夏は暑く、冬は寒い厳しい職場です。
一方セルフのガソリンスタンドは、ガソリンを入れるのも窓を拭くのもお客さんの仕事であり、スタッフは事務所の中でモニターを監視するだけです。
外に出る事はほとんどなく、時々起こる給油機や洗車機のトラブル時の対応のみです。
しかし店舗によっては手洗い洗車やボディコーティング作業を引き受けることもあり、その場合は外での仕事があります。
☆楽ポイント
一日スタンド内の事務所の中で座って給油機の監視をしているだけですから、ノルマもありません。
一人でも十分こなせる仕事なので、人間関係のストレスもほとんどないでしょう。
★デメリット
・夜勤をするには資格が必要
高収入を狙うなら夜勤が必須ですが、夜間働くためには危険物取扱者乙種の資格が必要になります。
セルフスタンドへの転職を狙うのであれば、前もって資格を取得しておけば有利になることは間違いありません。
・洗車は気を遣う
手洗い洗車やコーティングを請け負っている店舗であれば、お客さんの車を洗う作業があります。
お客さんの車を洗う作業は傷をつけないようにかなり神経を遣います。
・精算機が自動
セルフガソリンスタンドには、清算は店舗内の有人レジで行うケースもあります。
この場合はレジ打ちの作業が必要となるため、その分業務量が増えます。
楽な仕事を狙ってセルフスタンドで働くのであれば、
・洗車業務を受け付けているか?
・会計までセルフになっているか?
といったポイントをしっかりと確認しておくことをお勧めします。
コールセンター
コールセンター内に常駐しお客さんからかかってくる電話を受け、問い合わせやクレームに対応する仕事です。
内容に対する対応はほぼすべてマニュアル化されているため、決められた対応をするだけで作業は完了します。
☆楽ポイント
ずっと座っているだけですから体力的にも楽です。
また一人で行う業務なので煩わしい人間関係もノルマもありません。
★デメリット
明らかに言いがかりとしか思えないクレーマーからの電話に対応するストレスは相当なものです。
「これは仕事」と頭を切り替えられるようになればよいのですが、それでも相手からの心無い一言に感情を逆なでされることも珍しくありません。
ずっとヘッドホンをつけているため、頭や耳が痛くなることもあるようです。
工場作業員(製造工)
自動車や精密機械、おもちゃから食品に至るまで、私たちの生活に必要なものを工場で製造する仕事です。
機械によるオートメーション化が進んでいるものの、まだまだ人の手が必要なことも多く、働き手を必要としています。
年齢制限も緩く特別な資格も必要ありませんので、比較的ハードルの低い転職先候補の一つと言えるでしょう。
☆楽ポイント
・人間関係に悩まされない
誰とも関わらず、工場で淡々と一人で自分の作業をするのみ。
煩わしい人間関係に悩まされることもありません。
・福利厚生が充実している
作業員のための職員寮を提供している工場も多く、食事の補助がある職場もあります。
大手メーカーの場合、給料などの待遇もよく、ガッツリ稼ぎたい人にはもってこいでしょう。
★デメリット
・肉体労働
工場作業は肉体労働です。作業中はずっと立ちっぱなしだったり、不自然な体勢で作業を行い続けることもあるため、腰や肩などを痛めることも珍しくありません。
三交代制をとっている工場も多く、生活のリズムが不規則になりがちです。
・ラインを止められないストレス
自分がラインを止めてしまうとその分全体に迷惑がかかるので、「持ち場を離れることができない」というストレスがあります。
清掃員
担当するオフィスのフロアやトイレなどの掃除、ごみの回収作業などを行います。
普段はあまり意識されることのない仕事ですが、利用する人たちが気持ちよく利用できるように、“縁の下の力持ち”的な仕事です。
年齢制限もなく、求人もたくさんあるのも転職向きかもしれません。
☆楽ポイント
・人間関係に悩まされない
掃除は基本的に一人で行うものですから、煩わしい人間関係とは無縁です。また自分が納得するまでしっかり掃除することもできますから、マイペースでコツコツと作業をしたい人に向いている仕事です。担当範囲はありますが、ノルマはありません。
・作業内容が楽
決められた人しか利用しない施設、例えばオフィスならばそれほど汚れることはなく、清掃もそれほど大変な作業はありません。
★デメリット
・場所によっては大変なことも
ショッピングモールや駅、ホテルなど不特定多数の人が利用する場合、信じられない汚れ方をしていることがあるので、掃除が大変なこともあります。

大学職員(事務員)
大学の職員というと教授や講師といった職業が真っ先に思い浮かびますが、圧倒的に多いのは大学の運営を担当する事務職員です。
日々の授業の準備や学生の成績処理、入試の準備、学生に対する進路指導や学費のサポートまでその業務内容は多岐にわたっています。
☆楽ポイント
・デスクワーク
作業のほぼすべてはデスクワークです。夏は涼しく、冬は暖かい快適な環境で業務に集中することができます。
・決められた業務内容でノルマもない
大学運営のための業務内容は多岐にわたりますが、細分化されているため個々の作業量はそれほど多くありません。
ノルマもなく淡々と与えられた事務作業をこなすのみです。
イレギュラーな作業もほとんどなく、一度仕事を覚えてしまえばあとは同じ作業の繰り返しです。
★デメリット
・少子化による大学の減少
日本は少子化に伴い大学が減っていくことが想定されています。
有名な大学や付加価値がある大学以外、これからの生き残りは大変でしょう。

美術館スタッフ
美術館の管理・運営を行う仕事です。
展示物の企画や、企画に必要な物品の準備、収蔵品の管理など、普段は目に見えない裏方の業務がメインです。
☆楽ポイント
不特定多数の人が訪れる場所ではありますが、美術館という性質上大きなトラブルもなく静かです。体力的に楽な仕事と言えるでしょう。
閉館とともに仕事も終わるので、残業はほとんどありません。
また休日出勤も基本的にありませんし、当然ノルマもありません。
★デメリット
美術館のスタッフのほとんどはアルバイトであり、正社員としての募集は極めて少ないと言われています。


地方公務員
地方公務員と言えば市役所や県庁などの地方公的機関における事務作業が思い浮かびますが、警察官や消防士、公立病院の看護師などの医療スタッフも地方公務員に属しています。
しかし今回は楽な仕事特集ですから、役所に勤める事務系スタッフを対象に紹介しています。
☆楽ポイント
・ノルマがない
ノルマもなく基本的に年功序列なので、淡々と与えられた業務をこなしていればOKです。
一般的な企業であれば資格を取得するなどのスキルアップが常に求められますが、公務員であればスキルのあるなしに関わらず、ずっと安定したお給料をもらうことができます。
・景気に左右されない
公務員の待遇は景気に左右されることはなく、同年代、同地域で働く人の平均給料以上の待遇が約束されています。
さらに福利厚生も充実しており、有給消化なども一般企業よりしっかりとしています。
いわゆる“ブラック企業”の反対側にあると言えるでしょう。
★デメリット
・競争率が高い
いつの時代も地方公務員は人気の職業なので、競争率が非常に高く、狭き門をくぐり抜ける必要があります。
自治体によっては数十倍もの競争率を勝ち抜く必要があります。
・モチベーションを保つのが大変
基本的に年功序列であり、どれだけ仕事を頑張っても給料は変わらないシステムなので、モチベーションを高く保つのが大変な人もいるようです。
・給料が劇的に上がることはない
地方公務員の給料は間違いなく安定していますが、その代わりに劇的に増えることはありません。
・年齢制限がある
地方公務員試験へ転職を目指すうえでネックになるのは年齢制限です。
一般企業であれば年齢制限を設けていても、経験やスキルによって優遇してもらえることもありますが、公務員試験ではそのようなことは絶対にありません。

楽な仕事についてまとめ
今回は“楽な仕事”について例を挙げて紹介してきました。
しかし、最初にも触れたとおり、“楽”の定義は人によって大きく異なるため、全ての人に共通して“楽な仕事”というものはありません。
そこで楽な仕事に転職するためには、まず
「自分にとって“楽”な事とは何なのか?」
をしっかりと見極める必要があるでしょう。
そうすれば、
「楽だと思って転職したのに、思ったより楽ではなかった・・・」
という失敗は避けることができるでしょう。