転職活動を行って内定をもらったものの、その内定を辞退したい場合があります。
内定をもらったにもかかわらず辞退するのですから、辞退を伝える際はマナーや手順によく注意しなければいけません。
もしもマナーや手順を間違えてしまったら、企業からの心証を悪くしてしまいかねないです。
ですからやむなく内定を辞退したい場合は、マナーを守って然るべき手順を踏む必要があります。
ではどのように辞退すれば良いのか、マナーや手順について解説します。


目次
【転職時】内定を辞退する際のマナーや手順
転職時にもらった内定を辞退する場合は、企業に対して失礼がないよう誠意を持って対応するべきです。
採用の決断を下してくれたにもかかわらず一方的に辞退するのですから、マナーを欠くような辞退の仕方はよくありません。
内定を辞退する際は、しっかりとした手順を踏んで辞退する意向を伝えるのが誠意ある対応です。
辞退することそのものは悪いことではありませんが、きちんと対応するのが社会人としての礼儀です。
ではどう辞退すれば失礼にならないのかを解説します。


内定の辞退を申し出るならなるべく早く伝える
内定の辞退をする意向が決まったら、その旨をなるべく早く伝えるのが辞退する際のマナーです。
辞退するのは言いにくいことですので、どうしても伝えるのを後回しにしたくなってしまいます。
回答期限がギリギリに迫って、やっと辞退を申し出るというケースになってしまう人もいます。
ですがドタキャンのような形で内定の辞退を申し出るのは、マナーの観点からみてよくないことです。
もしも内定を辞退する意向が固まったら、すぐに伝えたほうがいいです。
企業の就業時間内であれば電話で担当者に直接伝えたほうが良いですし、就業時間外の場合は電話をしてもつながらない可能性がありますので、まずメールで辞退の旨を取り急ぎ伝えます。
その際は、後日改めて電話して伝えるのが確実です。
この電話には、メールが読まれているのかどうかをしっかり確認する意図もあります。
最もよくないのはかなり遅くなってから辞退の連絡をすることで、そうならないよう手順とマナーを守って辞退をスピーディーに申し出ることが大切です。
伝える内容はシンプルにまとめる
電話でもメールでも同じですが、辞退する際に伝える内容はシンプルにまとめるのが基本です。
もしもダラダラと長い内容になってしまったら、企業の採用担当者は聞いたり読んだりするのが煩わしく感じられてしまいます。
あまりにシンプル過ぎて礼儀を欠くのは論外ですが、辞退を伝える内容以外のことは極力省き、内容をしっかりまとめて伝えるのが社会人としてのマナーです。
辞退の申し出はどんな理由があっても心苦しいだけに、ついつい言い訳めいた伝え方になりがちです。
理由を正直に伝えることは大事ですが、だからといって長々しい言葉や文章で辞退を申し出るのは決して良い伝え方ではありません。
それでは心証が悪くなってしまいかねませんし、何より採用担当者を困らせてしまいます。
辞退の意向を示す、辞退する理由、そして感謝の言葉の3つを、シンプルにまとめて伝えるのが余計な無駄を省いた辞退の申し出です。
言葉や文章が冗長的にならないよう気をつけないといけません。
電話の前に対応をシミュレーションする
電話で内定辞退を申し出る際は行き当たりばったりで考えなしにすぐ電話をかけるのではなく、対応をシミュレーションしてから電話するのがおすすめの手順です。
シミュレーションしておけば、相手からの質問に対してスムーズに応じられます。
質問されやすいのはやはり辞退した理由なので、どのような理由で辞退するのかは答えをあらかじめ用意しておくとしどろもどろにならないで済みます。
また社会人経験が浅い人は、企業への電話のかけ方に不安を抱いているケースもあります。
電話のかけ方に失礼があってはその時点で印象を悪くしてしまいますから、失礼のない電話のかけ方を調べてその通りにやるのが無難です。
相手が電話に出てからの名乗り、電話をかけた理由、そして採用担当者につなぐ言葉をスラスラと言えれば失礼がありません。
電話のかけ方に不安があるなら、よく調べてから電話をかけるべきです。
内定を辞退する際の注意点
内定を辞退したい際は、気をつけないといけない注意点が何点かあります。
内定の辞退は非常にデリケートなものですので、軽く考えてはいけません。
内定の辞退そのものは悪いことではありませんが、だからといって身勝手な内定の辞退をすればその後の関係に悪影響が出てしまいます。
悪い印象を抱かれないように礼儀を通して内定を辞退するのが理想的ですので、いくつかの点に注意したうえで内定辞退の申し出を行う必要があります。


差し支えない範囲で辞退の理由を正直に伝える
内定辞退の申し出を聞いた採用担当者が真っ先に疑問に思うのは、なぜ採用を辞退するのかです。
1度は希望を出したにもかかわらず内定が決まってから辞退するのですから、その理由が気にならないはずありません。
もしも辞退の理由をあいまいにして正直に伝えなかったら、余計な誤解を招く恐れがあります。
辞退する理由はさまざまですが、やむを得ない事情による辞退も当然あります。
たとえば自分自身が病気になってしまったり、家族の都合で急に実家に戻らなければいけなくなってしまったりなどです。
これらの理由は採用担当者を納得させるのに十分な理由ですから、変に隠したりあいまいにしても意味がありません。
プライバシーに関わることですからよく考えて判断しなければいけないですが、その際は健康面の不安や家庭の事情といった言葉を用いれば察してもらえます。
それなら印象が悪くなることはないですから、伝えられる範囲で辞退の理由は正直に伝えたほうが良いです。
余計な誤解を招かないよう注意が必要なので、辞退する理由は伝えたほうが良いです。
感謝の気持ちが伝わるよう心がける
たとえやむをえない事情があって内定辞退を申し出る場合であっても、内定の決定をしてくれた企業に感謝する気持ちははっきりと伝えるべきです。
言い出しにくいことなのでどうしても事務的に辞退を伝えて早く終わらせたくなってしまいますが、それは内定の決定をしてくれた企業に失礼です。
企業は採用活動に相応の労力と経費をかけていますから、内定辞退を申し出れば多少なりとも迷惑がかかってしまいます。
そのことを忘れることなく、感謝の気持ちが伝わるよう辞退の申し出をすれば失礼になりません。
また電話で辞退を伝える際は、騒がしい場所を避け静かな場所から電話をかけるのが最低限の礼儀です。
騒がしい場所からかけた結果会話のやり取りが不十分では、感謝の気持ちは伝わりません。
それだけで礼儀を欠いているととらえられかねませんから、電話をかける場所にも注意して感謝の気持ちを伝えることが内定辞退を申し出る際に注意したい点です。
言葉遣いがラフにならないよう気をつける
電話とメールのどちらの手段でもいえることですが、言葉遣いがラフになってしまわないよう注意して内定の辞退を伝えることが大事です。
普段から丁寧な言葉遣いに慣れていない人は、ついつい言葉遣いがラフになってしまいがちです。
辞退を申し出れば企業とそれっきりになる可能性もありますから、気持ちがどうしても緩みやすいです。
ただだからといって言葉遣いがラフになってはいけません。
言葉遣いがラフになれば「心がこもっていない」「申し訳ないと思っていない」ととらえられてしまいますので、それでは印象がかなり悪くなってしまいます。
電話やメールで内定を辞退する際は、まず言葉遣いがラフにならないようよく注意すべきです。
誠意の伝わる言葉遣いであれば、相手に納得してもらいやすくなります。
言葉遣いに自信がない人はどういう言い方をすれば適切なのかをしっかりと調べ、失礼がないようよく注意することが大切です。